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第一回写真 旬の東京、この街に暮らしたい 第一話 「末広がりのお屋敷街」 東急の沿線には歴史深いお屋敷街がいくつかある。
田園調布や自由が丘は有名だけれど、洗足や久が原あたりのコンパクトな街並が僕は気に入っている。
久が原の駅前から、ライラックの樹が植えこまれた通りが続いている。並木道に背の低い個人商店が並んでいる様が心地よい。レストランにケーキ屋、寝具店、手芸店、骨董の店・・・昔ながらの店とシャレた最近の店とがうまく融合している。そんな商店の筋から横道に外れると、木立ちが豊かな静かな邸宅街の領域に入る。時折「久ヶ原」と古い綴りの表札を出した家が見られるが、このあたりは昭和の初め、東急と合併する以前の池上電鉄によって開発された。
開業当時の駅名は「末廣」といった。おそらく縁起をかついだのだろう。
末広がりの久が原に居を構えてみるのもいいかもしれない。
コラムニスト「泉 麻人 <いずみ あさと>」

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